弁護士選びで最も重要なこと
弁護士選びで最も重要なことから書きます。
それは、「話しやすさ」です。
いや、まあ、ほかにも大事なことはたくさんありますし、同じことを違う言い方で言うこともできるのですが、あえて断言しましょう。「話しやすさ」で選べば、間違いありません。
たとえば、「信頼できること」は、結果から見れば大切です。
しかし、あなた自身がその弁護士と「話しにくい」のに、本当の意味で信頼できるなんてことが、あるでしょうか?
有名だとか、えらい肩書きで経歴がすごいとか、よく知っている人から紹介されたとかで、自分は話しにくいけど、なんとなく信頼できそう(できるはず)ってことは、あるでしょう。
けど、それはやっぱり、「信頼できそう(できるはず)」止まりであって、「信頼できる」のとは別物です。
本当に「信頼できる」かどうかがわからないから問題なのに、信頼できるかどうかで弁護士を選ぶなんて、おかしな話です。
たとえば、説明がわかりやすいことは、弁護士として重要な能力です。
でも、あなたがその弁護士と実際に話してみて、「なんとなく口がうまいだけ」のように感じてしまうとしたら、信頼なんてできないでしょう。
逆に、どちらかというと口数の少ない(口ベタな)タイプの弁護士でも、あなたの話を黙って聞き、あなたが訊いた質問に結論だけ短く答えてくれて、あなたがそれを「話しやすい」と感じるなら、信頼できるでしょう。
ちょっとえらそうなくらいの弁護士にこそ信頼感を感じる人もいれば、気弱そうな弁護士だけど腰が低くて誠実だと感じる人もいるでしょう。
言葉を換えると、フィーリングとか直感、相性で選ぶのと、同じかもしれません。
それでいいのです。
あなたが話しやすい弁護士なら、その弁護士に依頼する事件の詳細を十分に説明できます。
あなたが話しやすい弁護士なら、その弁護士からの助言を十分に理解できます。
あなたが話しやすい弁護士なら、その弁護士との打ち合わせが苦になりません。
そうしてはじめて、弁護士も実力を発揮でき、あなたもその弁護士を信頼できます。
ですから、あなたが話しやすい弁護士であってはじめて、あなたにとって一番良い状態で、その事件の処理を進めて行くことができるのです。
あなたが「話しやすい」と思えた弁護士を選びましょう。
ここまでの「弁護士の探し方」を参考にして出会った弁護士であれば、それで失敗することは、まずありません。